新型コロナの変異種、オミクロン株とは

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世界で広がるオミクロン株

2021年11月26日に世界保健機構(WHO)はオミクロン株への警戒度を引き上げました。

12月1日に、米国と日本国内でオミクロン型感染者が確認されました。

12月2日には国内2例目の感染者が確認され、これらを受けて、12月2日にリスク回避目的の売りとなり日経平均株価が反落しました。

ニュースで最近報道されるオミクロン株とは何なのか?少し調べてみたので知識を共有したいと思います。

オミクロンと命名された理由

オミクロンとは、ギリシャ語でΟ(ο)と書き、英語でいうとO(オー)に当たります。これ以前はコロナウイルス変異株は、アルファから始まりミュー株まで12種類ほど確認されていました。

ミュー(Μ, μ)の次は、スペルで言うとニュー(Ν, ν)なのですが、英語の新しい(new)と紛らわしくなります。

ミューの次のスペルであるクサイΞ(ξ)は、英語ではxiとなり中国の国家主席と同じスペルで連想させてしまいます。世界保健機構(WHO)が中国に忖度した結果として、結局2つのスペルをとばしてオミクロン株に命名されたと言われています。

感染率の高いオミクロン株

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は、2019年12月以降に中華人民共和国湖北省武漢市で発生した原因不明の肺炎患者から検出された新種のコロナウイルスです。

2020年2月11日、WHOは新型コロナウイルス感染症の正式名称をCOVID-19(coronavirus disease 2019)と呼ぶように定めました。

オミクロン株とは、COVID-19の新しい変異株です。ウイルスはDNAウイルスとRNAウイルスに大別されます。一般にRNAの方がDNAより不安定で変異が起こりやすいとされています。コロナウイルスはRNAウイルスですので、変異株が生まれやすいのです。

オミクロン株では、主に受容体結合部位の変異がみられます。受容体とは、細胞がタンパク質などを認識する際の受け皿のことです。この受容体結合部位が変異していることで細胞に侵入しやすくなっているのです。また、アルファ、ベータ、ガンマ、ラムダ株などと共通する変異も備え、体の免疫機構をすり抜けやすく、感染力が増加している株でもあります。

世界中に広がるオミクロン株

オミクロン株がどこから発生したかは議論の別れるところで、はっきりとした出どころは不明です。ただ、南アフリカで特に猛威を奮っており、12月4日のNHKのニュースでは、南アフリカ新規感染者3ヶ月ぶりに1万人超、12月5日にはオミクロン株43の国と地域で確認との見出しがありました。

オミクロン株の実験的な感染性の評価などはまだ出ていないのですが、南アフリカでデルタ株の率の低下がみられており、これはデルタ株より強い感染力を有するためにデルタ株を駆逐している可能性があります。そのため、感染率は従来の株より高いことが予想されますが、重症化する率についてはまだ不明です。

オミクロン株の検査

PCR検査

PCR検査では、S gene target failure(SGTF)が代理マーカーとなります。S遺伝子がS蛋白を細胞に作らせます。S蛋白はウイルス表面に発現されるspike(トゲトゲ)の蛋白のことで、細胞に感染するときに認識されます。

このため、S蛋白の変異で感染率が高まることが知られています。S蛋白を検出するPCR検査では、実際にコロナに感染しているのに陰性の結果をだすことになります。逆にS蛋白が欠損していることを利用してオミクロン株を推定できると言うことになります。

ちなみにファイザー社やモデルナ社が作成しているmRNAワクチンは、このSタンパク質をヒトの細胞内つくらせるワクチンで、S蛋白に対する免疫反応を高めることで免疫能を獲得するのが機序の一つとなっています。

抗原定性検査

抗原定性検査キットでは、ヌクレオカプシド蛋白(N蛋白)の変異の分析が使えます。コロナウイルスの本体であるRNAはN蛋白に包まれています。S蛋白と違ってN蛋白には従来のコロナウイルスと違いがないため、従来の検査キットが使えます。

オミクロン株の今後の影響

日本の東京でもワクチンの普及により実行再生算数が0.8から0.9程度までの範囲と推測されています。実行再生産数とは、1人の感染者から何人に感染が広がるかを示す数値です。1以下であれば感染が収束に向かうはずです。

オミクロン株の発症数はまだ国内では2件の報告に留まりますが、接触者での感染が明らかになって来れば、流行の収束に影響がでてきます。重症度については、まだデータが未知数であり、今後の中長期的な社会への影響はまだ謎に包まれています。

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